2021/05

形而上の学びとは


■学問としての形而上学

形而上学とは「哲学」の一分野とされており、古代ギリシャ哲学者のアリストテレスが起源とされています。その著書『形而上学』の中で「第一哲学」と呼ばれた分野であり、主に存在の根本原因について考察されていました。

哲学とは「フィロ(愛する)」「ソフィア(知)」、「知を愛する」ということ。そもそも古代ギリシアの学問においては、知的欲求を満たす行為全てが哲学の範疇でもあったのですが、現在では細分化され、自然科学等は哲学から独立するようになりました。「形而上学」においても、現代で言う”哲学的思考”に基づかない、特定の聖典や教義に基づいた神学とは区別されているようです。


■形而上 ≒ 目には見えないもの

「形而上」という言葉自体は『易経』の中にその語源があります。

形而上者謂之道、形而下者所謂之器

訳:目に見えぬ実在(形而上)が「道」、それが形となって現れた現象(形而下)が「器」である。

〜易経 丸山松幸訳(徳間文庫)〜

現象の前に何らかの世界があって、それが形となって現れた世界が現象として目の前に広がっている、というようなことが書かれてあります。

要するに形而上とは、現象の奥に潜んでいるもので、物質を超えたところもの、物質を形作るアイデアのようなものと捉えて良いのではないでしょうか。もっと単純に”目には見えないもの”としてもいいかもしれません。


■このサイトで扱っていく分野

このサイトでは、あまり厳密に考えず、細かい定義は抜きにして、目には見えない世界、形のないものについて考える分野全般を、扱っていきたいと思います。
主に、哲学、宗教哲学、神学、占星学、精神世界など、疑問に感じるところや面白いと感じる部分からの切り口で、気ままに綴っていきたいと思っています。